学部プロジェクト
Society5.0+Industry4.0に向けた
情報教育・数学教育における教材開発
児玉 英一郎,市川 尚,高木 正則,松田 浩一,山田 敬三,片町 健太郎
文科省が推進するSociety5.0に向けた人材育成の一環として,学習指導要領の改訂が行われ,情報及び数学のスキルを身につけた人材を育成するために,小学校におけるプログラミング教育の必修化(2020年度~),高等学校におけるプログラミングに関する内容を含む共通必履修科目「情報Ⅰ」の新設(2022年度~),小学校・中学校・高等学校を通じた統計教育の充実(2019年度~移行措置,2020年度~順次実施)が計画,予定されています.
また,これと並行して,文科省,経産省により,Industry4.0(第4次産業革命)に向けて数理資本主義(数学が国富の源泉となる経済)の提唱が行われています.
これを受けて,本学に入学する学生の既修得知識も変化してくると考えます(以降,この変化後の入学前の既修得知識を,Society5.0 + Industry4.0 を担うための入学前基礎専門知識と呼ぶ).このSociety5.0+Industry4.0を担うための入学前基礎専門知識を有する入学生に効果的に教育を行うため,本学部における情報教育や数学教育の検証,見直しを行い,情報と数学との関係(図1参照)に基づいた新カリキュラムの作成,実施,評価が必要になると考えます.そして,新カリキュラムの作成,実施においては,新カリキュラムに対応した科目内容の検討,教え方の検討,教材の作成などが必要です.
また,このような状況において,本学部が高大連携や地域貢献を進め,結果として,Society5.0+Industry4.0を担うための入学前基礎専門知識を,岩手県内の,小学生,中学生,高校生,高専生に効果的に習得させることに貢献するためには,新学部公開講座(新コンピュータサイエンス教育,新サイエンスキッズ)の企画,実施も必要であり,このための教材の開発も重要となってきます.
以上を踏まえ,本プロジェクトでは,上述の必要事項,重要事項に対応するための教材の調査,研究を行い,実際に教材の開発を行うことを目的とします.
[1] 第1回「理数系人材の産業界での活躍に向けた意見交換会」資料4「西原委員提出資料」p.6に基づき作成