学部プロジェクト
ドローンを活用した
スマート農業に関する研究
塚田 義典,馬淵 浩司,新井 義和,小嶋 和徳,今井 信太郎,鈴木 彰真
本研究では、スペクトルカメラとドローンを用いて、圃場と果実の画像を取得し、その画像から農作物の生育状態と健康状態、そして圃場自体の管理を行う手法を提案します。さらに、本研究では、スペクトルカメラより取得可能な被写体の特性や材質に係るデータと輝度値との相関を分析し、将来的にはスペクトルカメラを搭載すること無く、市販のカメラのみで手軽に提案技術を利用できることを考察する点に特長があります。
・生育状態と健康状態の管理手法の提案、果実の糖度推定手法の提案
提案手法では、スペクトル画像からNDVI(Normalized Difference Vegetation Index)やPRI(Photochemical reflectance index)の植生指標を算出し、カラー画像を重畳することで植生活性度分布図を生成します。これにより、農作物の生育状態や健康状態を定量的に把握できます。また、収穫前の木になる果実の画像から、画像処理・機械学習により糖度を推定することの実現可否を明らかにします。
・圃場の管理手法の提案
提案手法では、空撮画像から圃場の地形を3次元化し、日当たりが悪い場所、風通しが悪い場所などを推定します。また、二時期の3次元データから植栽の変化を検出することで、剪定作業の効率化・省力化を図ります。ドローンをIoTデバイスとして活用し、ドローンで収集したデータと、その他の気象データ等のビッグデータを人工知能技術により解析することで、就農者のコストを大きく削減することができると考えられます。