大学院生メッセージ(博士後期課程)
伊藤 太一さん
伊藤 太一さん
ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程修了
ソフトウェア情報学部卒 宮城県佐沼高等学校卒
米づくりにドローンと機械学習を活用し、
農業の課題解決に役立つ研究を極めたい
学部生の頃から取り組んでいたスマート農業の研究をさらに極めたくて、博士後期課程に進学しました。私の研究テーマは、ドローンモニタリングと機械学習のクラスタリングを活用した水稲の生育状況の可視化。農家にとって一番大変な水田の見回りをドローンに代用させ、水田ごとの生育状況をマップ化して解析するもので、そのデータをどのように解析すれば農業に役立てられるのかを研究しています。自然が相手なので思わぬ異常値が出て、原因究明に難航することもありますし、誰もやっていない研究を1人で進めていく苦しさもありますが、学会などで自分の研究が評価されることは一番の励みになります。少しでも多くの農家の人に活用してもらえるよう、できるだけわかりやすく研究成果を落とし込むことが近々の目標。将来的には大学教員など、自分の専門を生かせる仕事に就きたいと思っています。
(入学案内2026掲載)

菊地 慧さん
菊地 慧さん
ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程修了
抽象的・感覚的なニーズを検索に落とし込み
住まい探しの新たな手法をゼロからつくる。
不動産ポータルサイトの仕事に携わっているのですが、ユーザーの行動分析を行う中である疑問が生まれました。例えば、「静かな部屋で暮らしたい」というニーズがあったとして、「静かさ」は現状の検索条件では対応できません。そこで、住まいのイメージなど抽象的な条件から探せるシステムを作れないかと考え、「住まい探しにおけるニーズの言語化」をテーマに研究中です。ユーザー属性の取得と検索表現をどう提示するかが課題で、試行錯誤を重ねながら研究を進めています。仕事では目指すゴールに寄せた手法を選びがちですが、大学院はさまざまな視点からアドバイスをもらえますし、適切な手法や評価を学術的に学べるのが魅力。最終的には完成させた検索システムを会社のサービスで試し、実際に運用できるレベルまで持っていきたいと思っています。
(入学案内2025掲載)

近藤 鯛貴さん
近藤 鯛貴さん
ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
令和4年3月 ソフトウェア情報学部卒
東北生活文化大学高等学校卒
「高速化」を実現する技術を磨きながら、
自分のやりたいことを追求していく。
学部生の頃に、システム処理の高速化というテーマに出会って、画質の超解像やAI処理の高速化などさまざまな研究に携わり、現在は自動運転における高速化の研究を手がけています。高速化は、映像や自動車に限らず、あらゆる分野に求められることであり、それを実現すること自体が付加価値になる。研究対象も幅広いのですが、一貫して大事にしているのが「新しいこと、楽しいこと」の追求。誰もやっていないことを見つけ、自分の発想とスキルで、より早く、より便利にすることに面白さを感じています。学生起業家として会社を立ち上げ、企業や医科大学との共同研究なども行っていますが、学部時代から学んできた「実学実践」が自分のベース。社会に役立つ研究を意識しながら、もっと新たなことに挑戦していきたいですね。
(入学案内2024掲載)

千葉 佑介さん
千葉 佑介さん
ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
令和3年3月 熊本大学人文社会科学研究科 博士前期課程修了
岩手県立不来方高等学校卒
学部生の頃はとにかく何でもやってみよう!というタイプの学生で、好奇心が旺盛。授業はもちろん、教職にゼミに飲み会と、忙しい日々を送っていましたが、大学の職員・教員の方々はそんな私を温かく見守り、積極的にサポートしてくださいました。数年前にIT企業から工作機械メーカーに転職して、現在はデジタル教育事業の立上げを担当。業界内の標準となるようなサービスに育てたいと思い、デジタルや教育について深く考察する機会をつくるために、博士後期課程にチャレンジすることを決めました。仕事と大学院の学びを両立するのは大変ですが、先生方との議論や先行研究から刺激を受け、事業を大きくし、工作機械業界の人材育成を底上げするためのヒントを日々いただいています。
(入学案内2023掲載)

加藤 健太さん
加藤 健太さん
ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
令和2年3月 ソフトウェア情報学研究科博士前期課程修了
ソフトウェア情報学部卒 愛知県立名古屋西高等学校卒
ソフトウェア情報学部、同博士前期課程を経て博士後期課程に進みました。学部時代からの主な研究テーマは、ヒューマンインターフェイス。なかでも私は学部時代から、人がどこを見ているかを数値的に測る「視線計測」について研究してきました。現在使われている装置は、上下左右の二次元的な移動しか測ることができません。私はさらにそこに奥行を加えた、三次元的な視線の動きを正確に計測できる装置の実用化に取り組んでいます。院では、得られた結果に対して統計的な有意差を探ったりその要因を考察するなど、学部時代より深く考え分析する力が求められます。
岩手県立大学のソフトウェア情報学部や研究科は、物理や化学などの学びが中心の工学部と違い、ソフトウェアをいかに活用して社会貢献するかという情報系に特化した深い学びが得られるのが魅力だと思います。
(入学案内2022掲載)

堀田 健仁さん
堀田 健仁さん
ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程3年
平成30年3月 ソフトウェア情報学研究科博士前期課程修了
ソフトウェア情報学部卒 専修大学北上高等学校卒
博士前期課程では、VR-HMD視野検査機器を研究テーマとして,HMD型高精度アイトラッキングシステムの開発を行いました。開発した機器が理化学研究所・情報通信機構・岩手大学との共同研究で使用され、他分野の専門家からさまざまなアドバイスをいただくことができました。その中で、研究をより深化させるために必要な知識と経験は自身の将来にとって重要と考えたことや、県内企業との共同研究の中で研究開発の現場に博士号取得者が不足していると聞いたことが進学の動機となりました。博士後期課程では、機器の改善と偏心視訓練を当機器で実現することを目標に研究開発を進めています。これまで研究室で学んできた技術を駆使して技術を必要としている人々の助けとなるシステムを開発することは、とても苦しいですが、楽しくもあります。研究者・技術者としてこれから社会で生きていくために、この感覚をモチベーションとして、日々研究に取り組んでいます。
(入学案内2021掲載)

