大学院生メッセージ

菊地 慧さん

菊地 慧さん

ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程修了

抽象的・感覚的なニーズを検索に落とし込み
住まい探しの新たな手法をゼロからつくる。

不動産ポータルサイトの仕事に携わっているのですが、ユーザーの行動分析を行う中である疑問が生まれました。例えば、「静かな部屋で暮らしたい」というニーズがあったとして、「静かさ」は現状の検索条件では対応できません。そこで、住まいのイメージなど抽象的な条件から探せるシステムを作れないかと考え、「住まい探しにおけるニーズの言語化」をテーマに研究中です。ユーザー属性の取得と検索表現をどう提示するかが課題で、試行錯誤を重ねながら研究を進めています。仕事では目指すゴールに寄せた手法を選びがちですが、大学院はさまざまな視点からアドバイスをもらえますし、適切な手法や評価を学術的に学べるのが魅力。最終的には完成させた検索システムを会社のサービスで試し、実際に運用できるレベルまで持っていきたいと思っています。

(入学案内2025掲載)

菊地 慧さん

須藤 純一郎さん

須藤 純一郎さん

ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程2年
令和5年3月 ソフトウェア情報学部卒
福島県立白河高等学校卒

視聴者の興味をリアルタイムで可視化し、
放送者の負担を軽減するシステムを。

学部時代の研究をさらに深めたくて大学院に進学しました。私が取り組んでいるのは、360度動画のインターネット生放送で、視聴者がどこに注目して見ているのかを、MR空間にヒートマップで可視化し、放送者が把握できるようにする研究です。これによって、放送者は視聴者の興味をつかみ、リアルタイムで放送に生かせるわけですが、複数のヒートマップが集まった場合の見分けにくさなど、いくつかの課題に取り組んでいます。また、授業では、学部時代の論文を院生同士で交換して添削し合い、客観的な視点を入れながら論文を作成するリサーチリテラシの授業や、この内容を英語で発表するサイエンスコミュニケーションの授業など、大学院ならではの学びがあります。最終的には、自分の研究をさらに堀り下げ、ここでの学びを生かした仕事に就きたいと考えています。

(入学案内2025掲載)

須藤 純一郎さん

高橋 政宗さん

高橋 政宗さん

ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程2年
令和4年3月 ソフトウェア情報学部卒
会津若松サベリオ学園高等学校卒

日常の中で感じたことが発想の源、
誰かの「困った」を解決するシステムを。

悩みが深刻であればあるほど、身近な人には打ち明けにくく、むしろ関係のない他人の方が気軽に話せるものです。高校時代に悩んだ経験から、「悩みを共感し合い、解決の糸口を見つけられるシステムが作れないか?」と考え、学部時代から継続して研究に取り組んでいます。具体的には、同じ悩みを抱えている人同士をマッチングし、一日限りのチャットでお互いの悩みについて打ち明け合うことができるアプリの開発。学生たちにも実験的に利用してもらい、その効果を測定する予定です。他にも、学部時代に起業した屋外搬送用ロボットの会社やNPO法人の仕事も手がけており、大学院での研究を軸にしながら幅広く活動中。卒業後はアプリ開発の分野で経験を積み、そこで得たスキルを岩手での仕事に生かしたいと思っています。

(入学案内2024掲載)

高橋 政宗さん

近藤 鯛貴さん

近藤 鯛貴さん

ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
令和4年3月 ソフトウェア情報学部卒
東北生活文化大学高等学校卒

「高速化」を実現する技術を磨きながら、
自分のやりたいことを追求していく。

学部生の頃に、システム処理の高速化というテーマに出会って、画質の超解像やAI処理の高速化などさまざまな研究に携わり、現在は自動運転における高速化の研究を手がけています。高速化は、映像や自動車に限らず、あらゆる分野に求められることであり、それを実現すること自体が付加価値になる。研究対象も幅広いのですが、一貫して大事にしているのが「新しいこと、楽しいこと」の追求。誰もやっていないことを見つけ、自分の発想とスキルで、より早く、より便利にすることに面白さを感じています。学生起業家として会社を立ち上げ、企業や医科大学との共同研究なども行っていますが、学部時代から学んできた「実学実践」が自分のベース。社会に役立つ研究を意識しながら、もっと新たなことに挑戦していきたいですね。

(入学案内2024掲載)

近藤 鯛貴さん

対馬 陣さん

対馬 陣さん

ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程2年
令和3年3月 ソフトウェア情報学部卒
青森県立黒石商業高等学校卒

学部生の頃から「自然言語処理」を専門とする、松原研究室に所属。当時から取り組んでいたAIを活用した研究を、さらに深めたいと考え進学しました。大学院で研究しているのは、見守りカメラで脳障害のある赤ちゃんの様子を撮影し、その動画をAIに学習させ、テキストにして残すというもの。データを蓄積・解析することで導き出される法則から、さまざまな活用の方向性を探っています。大学院では先生との打ち合わせが頻繁にできますし、集中して研究できる環境が整っていることが大きなメリット。学会発表の機会があるのも、モチベーションを高める上で役立っています。今後は、良い成果を出せるよう研究に取り組みながら、卒業後はデータサイエンティストを目指せればと考えています。

(入学案内2023掲載)

対馬 陣さん

千葉 佑介さん

千葉 佑介さん

ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
令和3年3月 熊本大学人文社会科学研究科 博士前期課程修了
岩手県立不来方高等学校卒

学部生の頃はとにかく何でもやってみよう!というタイプの学生で、好奇心が旺盛。授業はもちろん、教職にゼミに飲み会と、忙しい日々を送っていましたが、大学の職員・教員の方々はそんな私を温かく見守り、積極的にサポートしてくださいました。数年前にIT企業から工作機械メーカーに転職して、現在はデジタル教育事業の立上げを担当。業界内の標準となるようなサービスに育てたいと思い、デジタルや教育について深く考察する機会をつくるために、博士後期課程にチャレンジすることを決めました。仕事と大学院の学びを両立するのは大変ですが、先生方との議論や先行研究から刺激を受け、事業を大きくし、工作機械業界の人材育成を底上げするためのヒントを日々いただいています。

(入学案内2023掲載)

千葉 佑介さん

江村 優吾さん

江村 優吾さん

ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程2年
令和2年3月 ソフトウェア情報学部卒
新潟県立柏崎高等学校卒

学部でのプロジェクト演習、研究科でのPBL(Project Based Learning)など、他学年や学部生・大学院生が合同で行うカリキュラムによって学年の枠を超えて学ぶことができるのは、他大学との大きな違いだと思います。先輩からは知識やコミュニケーション能力、プレゼンなどでの伝える力を学ぶことができ、後輩の発想力には刺激をもらいました。学部の研究で、画像処理によってドローンが安全な場所を探して着陸できるプログラムをつくりました。それを実際に飛ばして検証したい、との思いから研究科へ進学しました。現在は製油所での飛行を想定していますが、これからさまざまな場面でドローンが活用されていくと思うので、この技術が今後の発展に貢献できれば嬉しいです。つくることが好きなので、卒業後は6年間で学んだ知識や技術を生かせる、プログラム系の企業に就職したいと考えています。

(入学案内2022掲載)

江村 優吾さん

加藤 健太さん

加藤 健太さん

ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程2年
令和2年3月 ソフトウェア情報学研究科博士前期課程修了
ソフトウェア情報学部卒 愛知県立名古屋西高等学校卒

ソフトウェア情報学部、同博士前期課程を経て博士後期課程に進みました。学部時代からの主な研究テーマは、ヒューマンインターフェイス。なかでも私は学部時代から、人がどこを見ているかを数値的に測る「視線計測」について研究してきました。現在使われている装置は、上下左右の二次元的な移動しか測ることができません。私はさらにそこに奥行を加えた、三次元的な視線の動きを正確に計測できる装置の実用化に取り組んでいます。院では、得られた結果に対して統計的な有意差を探ったりその要因を考察するなど、学部時代より深く考え分析する力が求められます。
岩手県立大学のソフトウェア情報学部や研究科は、物理や化学などの学びが中心の工学部と違い、ソフトウェアをいかに活用して社会貢献するかという情報系に特化した深い学びが得られるのが魅力だと思います。

(入学案内2022掲載)

加藤 健太さん

飯野 史さん

飯野 史さん

ソフトウェア情報学研究科 博士前期課程2年
平成31年3月 ソフトウェア情報学部卒
岩手高等学校卒

卒業研究では、学内バリアフリーマップの作成に参加したことがきっかけで、車椅子利用者を対象とした移動支援システムに関する研究を行いました。研究を進める中で、災害時における避難行動支援が課題として明らかになり、より研究を発展させたいと感じ、進学を決意しました。博士前期課程では、バリアフリー情報と防災情報を統合することで平時から災害時避難に関する情報を確認できる機能や、災害時利用を考慮したオフラインマップを有する移動支援システムの開発を行っています。学部のときよりも、より主体的にやりたいことに挑戦できるので、やりがいを感じています。今後は当事者目線の要望を反映したより良いシステムとするために、システム試用を兼ねた車椅子利用者とのワークショップ等を実施する予定です。将来は、博士前期課程での経験を活かして、利用者目線からのシステム開発を実践したいと考えています。

(入学案内2021掲載)

飯野 史さん

堀田 健仁さん

堀田 健仁さん

ソフトウェア情報学研究科 博士後期課程3年
平成30年3月 ソフトウェア情報学研究科博士前期課程修了
ソフトウェア情報学部卒 専修大学北上高等学校卒

博士前期課程では、VR-HMD視野検査機器を研究テーマとして,HMD型高精度アイトラッキングシステムの開発を行いました。開発した機器が理化学研究所・情報通信機構・岩手大学との共同研究で使用され、他分野の専門家からさまざまなアドバイスをいただくことができました。その中で、研究をより深化させるために必要な知識と経験は自身の将来にとって重要と考えたことや、県内企業との共同研究の中で研究開発の現場に博士号取得者が不足していると聞いたことが進学の動機となりました。博士後期課程では、機器の改善と偏心視訓練を当機器で実現することを目標に研究開発を進めています。これまで研究室で学んできた技術を駆使して技術を必要としている人々の助けとなるシステムを開発することは、とても苦しいですが、楽しくもあります。研究者・技術者としてこれから社会で生きていくために、この感覚をモチベーションとして、日々研究に取り組んでいます。

(入学案内2021掲載)

堀田 健仁さん