卒業生・修了生のみなさんへ

2021.03.18

ソフトウェア情報学部およびソフトウェア情報学研究科の卒業生・修了生のみなさんへ

 

 本日,岩手県立大学および大学院を巣立つ日を迎えられたみなさん,卒業,修了おめでとうございます.4月から次のステージで活躍をしてほしいみなさんに,今日は一つだけお願いをさせていただきます.

 

 みなさんには,大学生活の中でたくさんの出会いがあったと思います.友達,先輩・後輩,先生,あるいはバイト先でお世話になった方などもいるでしょう.子供の時の遊び相手とは異なり,大人になる成長過程で出会ったこの人たちは,この先,みなさんの人生を変える可能性がある人たちです.若いうちは気づきにくいものですが,歳を重ねるごとに人とのつながりが大事なことを感じる気持ちは強くなります.このたびの卒業と修了にあたって,少しの時間でよいので,これまでの大学生活の中で出会った,みなさんにとって大切な人を思い浮かべてください.そして,みなさんがそれぞれの道に進む前に,その人との縁が続くよう精一杯の努力をしてください.

 

 さて,みなさんの卒業・修了を祝す挨拶ではありますが,今年度に関しましては,新型コロナウィルス感染症のことに触れないわけには参りません.幸い本学での感染者は出ておりませんが,この病気が原因でお亡くなりになった方にお悔やみを申し上げるとともに,今もなお最前線で戦われている医療従事者の方をはじめとする関係者の方々に心より感謝申し上げます.

 

 感染症拡大の影響を受け,みなさんの大学生活は一変しました.勉強や研究を進める上で,年度開始直後の休講,そしてその後のオンライン授業は, 多くの方が戸惑われたと聞いております.課外活動が制限されたり,友達と自由に遊べなかったり,想像したような大学生活最後の1年を送ることができなかったと思います.また,就職活動においても,言うまでも無く,例年とは違う苦労があったでしょう.しかし,大学だけでなく社会全体が初めて経験するような状況においても,みなさんは,それらに適応するだけでなく,自らが成長するためにはどうすればよいかを,一人ひとりが考え行動することで,これまで同様,いやこれまで以上の成果を挙げられたのが,本日の学位授与という結果です.

 

 今後の社会は,情報社会から超スマート社会へ急激に発展していきます.その新しい社会を築く一員になるためには,大学で学んだ学問や技術に加え,様々な状況に対応する適応力と,自らの考えを行動に移す実践力が必要になりますが,これらは今年度にみなさんが経験して乗り越えてきたことに他なりません.そういった意味で,みなさんはこれまでで「最強」の卒業生と修了生だと思いますので,自信を持って,引き続き努力を惜しまぬよう頑張ってください.今後のみなさんの活躍を心より期待しています.卒業,修了,誠におめでとうございます.

 

 令和3年3月18日
岩手県立大学ソフトウェア情報学部長 亀田昌志